人によってはストーリーを先に進める前にレベルを上げておきたい場合もあります。あるいは、できるだけ早くストーリーをどんどん進めていきたいという人もいます。これはゲームのデザイナーとしての心理だと思うのですが、私はそういった両方のプレイヤーを満足させるようなゲームを作るにはどうしたらいいかをいつも考えています。たとえば、あなたはゲームのプレイ中に、何回ムービー シーンをスキップしたことがありますか? 『Fable II』では絶対にスキップをしてほしくないと思いました。スキップをするということは、ゲーム中のドラマの盛り上げ方や見せ方がうまくいかなかったことを意味します。
そのかわりに、導入したのが「クローズアップ 」機能です。あるシーンで特定のボタンを使うと、そのドラマがさらに展開していくというものです。壮大なシーン展開は別に見なくてもいいというのであれば、ボタンを押さなければいいだけです。無理やり見せるのではなくて、見たいかどうかを自分で “選択” できるようにしています。その中で、相手が自分に話をしている最中でも、急にどこかほかの道に行ってしまうこともできます。たとえばすごく悲しい話をされているときに、笑ってみせることもできる。無理やり何かを見せたり、させるのではなくて、プレイヤーがヒーローとして、自分で自分をコントロールする。※プレイヤーがやりたいことを自分の判断で選択していく。それが「自由度」というものだと思います。