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キーワードは「原点回帰」と「同窓会」『STREET FIGHTER Ⅳ』

STREET FIGHTER Ⅳ プロデューサー
小野 義徳氏

小野 義徳氏



――「ストリートファイター」シリーズのナンバリング タイトルとしては、約12 年ぶりとなる『STREET FIGHTER Ⅳ』ですが、開発の経緯をお教えください。

カプコンとしては、『Ⅲ』で完全に格闘ツールとしての頂点は出し切ったという気持ちがあり、「ストリートファイター」と冠したものをまたいちから新しく作ることはもうあまりないのかなという状況ではあったんです。ただ、その間にもユーザーの皆さんから「新しいナンバリング タイトルはまだなの?」という声があちこちから出ていて。僕自身も直接そういう声を受け取っていましたが、さらに僕以外の、全然違うゲームのプロデューサーからも、「(ストリートファイター新作を出してほしいと)リクエストがありましたよ」と言われることが多くて。ユーザーの皆さんからすごくたくさん要望があるというところが、だんだん実感としてわいてきたんです。

1 つのブランドが生き続ける秘訣は、やはりユーザーの評価や希望があってこそ。そうした希望があるのであれば、これは出さないわけにはいかないな、と思ったのです。そこで、ストリートファイター 20 周年に向けて、ユーザーのファン アイテムとして新作を作ろうということになりました。ファンに向けて、という以上は、頂点をこれ以上目指してはいけない。そこで一度原点に立ち戻り、日本で爆発的ブームを巻き起こした『ストリートファイターII』をきちんと踏襲しようと考えたのです。

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そうした “原点回帰” をコンセプトとして、初めて遊ぶ方でも「あ、なんか聞いたことある、見たことあるな」と思ってもらえて、昔よく遊んでくださった方も、長い間離れていたけど「指が覚えている」とか「手が覚えている」という感覚で遊べるというものを目指しました。『ストリートファイターII』の時代に夢中で遊んでくださった皆さんが、「スト Ⅱの新しいヤツが出ているんだ!」という気持ちで、もう一度この作品に出会ってもらいたい。まるで “同窓会” みたいなものだと思ってもらえたらいいですね。


――ハードの性能を始め、ゲームを取り巻く環境が変わってきている中で、これまでのシリーズと大きく違う部分はありますか?

違いというよりは、今回、”原点回帰” と “同窓会” というコンセプトを持っている以上は、「変わらない」ということにすごく重点を置いたんです。どうしても技術者やクリエイターは、先鋭的なことをやりたくなるものなのですが、今回は、ゲーム システムやグラフィックで最先端を目指すのではなく、なるべくあの当時に出会った衝撃や感触を再現するという方向に注力しました。

たとえば、やっぱり同窓会だったら、自分の初恋の人が気になるじゃないですか。小学校6年生のときの初恋のクミコちゃんに、20年、30年後経ってもう一度会ったとき、いきなり彼女が昔と全然違う絶世の美女になってしまっていたら何だか怖いでしょう (笑)。それと同じことで、でも、じゃあ昔のグラフィックのまま、ドット絵のままでいいのかといえば、それではダメなんです。多分、皆さんはクミコちゃんに出会った後も、いろいろな人に出会ったり、映画やさまざまなエンターテイメントに触れて目も肥えてきているでしょう。その間、クミコちゃんも成長していないとおかしいけれど、イメージは昔のままであってほしい。

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それで、今回は Xbox 360 のグラフィックの機能をフルに使い、「絵」を動かすということにこだわって、昔の思い出を作り上げようと考えました。これは決してグラフィック技術として斬新なことをしていないというわけではありません。もちろん、この「絵」のタッチのまま、3D で動かすということにはだいぶ苦労もあったし、時間もかかりましたが、試行錯誤を繰り返した上で、最終的にはコンセプトに合った映像になったのではないかなと自負しています。でも、これらを苦労しました、新しいことをしました、って押し付けるのは違うと思うんです。ユーザーの皆さんに「あ、ストⅡだ!」ってストレートな感想を持ってもらえれば、僕らとしては苦労のしがいがあったというものです。それがクリエイター側の本音ですね。

ただもちろん、『Ⅱ』を焼き直すだけではありません。今回「セービングアタック」という新しいシステムを投入しています。今、格闘ゲームはどんどんシステムが難しくなってきていて、そこで再度「ストリートファイター」とは何なのだということを考えたときに、これはまぎれもない “格闘ツール” なんだということを伝えたかったんです。。“ツール” というからには、将棋やオセロやチェスなどと同じで、みんなが遊べて、初めて面白さが伝わるもの。ならば、まず『Ⅱ』のルールブックはそのままにしておいて、その上で初心者から上級者まできちんと取り込めるようなシステムが欲しいと考えました。「セービングアタック」自体は、簡単なボタン 2 つの同時押しで発動します。そこからいろいろとレバーを動かしてみたり、ほかの技を組み合わせたり、駆け引きすることによって、どんどん高レベルな応酬もできるようになっていくという奥の深い機能なんです。


――今回、ベースとなるキャラクターのほかに、家庭用ならではの追加プレイアブル キャラクターとしてこれまでのシリーズでの印象的なキャラクターも投入されていて、まさに “同窓会” という雰囲気ですね。数あるキャラクターの中で、小野プロデューサーの個人的なお気に入りは?

ずっと使い続けているのはやはりリュウなんですが、今回、開発の最中に一番、苦労させられたのがダルシムなんです。ダルシムは腕が伸びたり消えたり、とにかく非常にモデルとして作りづらい。どう表現したらダルシムらしいダルシムになるのかというジレンマがものすごくあって、スタッフと最後までもめてやっと出来上がったときには、憎さ余って可愛さ 100 倍ですよ (笑)。昨年、アーケード版が先行リリースされて、11 月に全国大会の予選イベントが行われたのですが、そこでダルシムを使っていただいているユーザーさんが結構いたんです。さらに優勝者もダルシムだったので、僕としては苦労してよかった、本当にありがたいなと思いました。

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――ダルシムでプレイする際のコツなどがあればお教えください。

「ストリートファイター」のゲーム性全般としていえることなのですが、レバーやボタンをガチャガチャ動かすことよりは、どちらかというと「間合いをとる」ことが重要なんです。どれだけ相手の動きに合わせて、距離をうまく保つのかというところがすごく大切。ダルシムはその距離感を極限まで突きつめたキャラクターだと思います。今、カプコンの公式ページに、アーケード版の全国大会決勝戦の動画がアップされていますので、ぜひ、今、日本で 1 番上手いダルシムのプレイを見て、その距離感を感じていただければと思います。


――スティックとコントローラーでは、プレイの際に操作感に違いが出てくるのでしょうか。

スティックの方がプレイしやすい方もいれば、コントローラーの方がしっくりくるという方もいるでしょうし、きちんとチューニングもされていますので、どちらが対戦に有利ということは基本的にはないと思います。ただ、今回、ルールブックを『Ⅱ』にしたので、アーケード主観で考えたということもあり、プロデューサーとしては、ぜひスティックを手に入れて、格闘の頂点を目指して上りつめていただきたいなという思いがあります。1 台あれば、どの格闘ゲームも同じスティックでプレイできますから (笑)。

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――ユーザーへのメッセージ

今回、Xbox 360 版では、いかに格闘ゲームの醍醐味である対人戦を楽しんでいただくか、ということを考えて、Xbox LIVE の機能を駆使して開発を進めました。アーケードならではの臨場感を味わえる「アーケード待ち受け」というモードも搭載していますので、ゲームセンターで夢中になった人も、ぜひ Xbox LIVE につないで遊んでいただければと思います。この機会に、シルバー メンバーシップの方は、ゴールド メンバーシップになっていただいて……もしくは何かのおまけでついていたゴールドメンバーシップがまだある人は、それを使って (笑)、とにかくぜひ 1 度オンラインで遊んでみてくださいね!



『STREET FIGHTER Ⅳ』小野プロデューサーのインタビュー映像が、「インサイド Xbox」でご覧いただけます。


<視聴方法>
Xbox 360 ダッシュボード > インサイド Xbox > インサイド トーク


STREET FIGHTER® Ⅳ

ゲーム概要

「ストリートファイターⅣ」は「スーパーストリートファイターⅡX」と「ストリートファイターⅢ」の間という設定で、シリーズお馴染みのキャラクターも多数登場する。「ストリートファイターを遊ぶのが久しぶり」というプレイヤーでも、過去シリーズの経験があれば、すぐに対戦を楽しめるぞ。 「ストリートファイター」シリーズだけが成し得る、世代を超えた熱い対戦の日々が今始まる!


ゲーム詳細情報はこちら


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