――さっそくですが、『ケイン&リンチ: デッドメン』の世界観とその魅力をお教えください。 本作は、見た目通り、非常に男くさいハードボイルドなストーリーと世界観を持っている作品です。その中で、ポイントとなるのがサブタイトルにもなっている「デッドメン」。”ケイン” と ”リンチ” という 2 人の死刑囚が主人公としてフィーチャーされています。それぞれ、全く違う世界に生きてきた 2 人が出会うわけですが、ゲームの導入部分では、実はあまりそのあたりは詳しく語られません。その 2 人が突然、何者かの襲撃を受けて、刑務所の護送車から脱走させられる、というところから物語がスタートします。
――パッと見た印象で、すぐにアメリカのアクション映画を思い起こさせるようなビジュアルですね。 そうですね。開発チームも『ヒート』(1995 年アメリカ)や『レザボアドッグス』(1992 年アメリカ)、 あるいはジョン・ウー監督が手掛けた犯罪映画、凸凹コンビが登場するバディものと呼ばれるような映画から強く影響を受けており、そういった映画を追体験できるようなゲームが作りたい、という気持ちがあったようです。

――ケインとリンチ、2 人のキャラクターはどんな人物なのですか? プレイヤーが操作する主人公 “ケイン” は、元傭兵の死刑囚です。戦闘のプロで、非常に冷徹な男なんですが、実はそういう世界に足を踏み入れた原因となる過去を持っています。また、もう 1 人のオヤジ “リンチ” は、普段は気のいいオジサンなんですけど、ちょっと精神的に弱いところがあって、テンパると前後不覚に陥ってしまう。彼は、妻を殺したという容疑で死刑判決を受けています。ケインとリンチは、お互いがお互いを嫌い合っていて、これはゲームの終盤までずっとそのまま。息の合ったコンビじゃないというところがまた面白いんです。 感情移入という面では、2 人とも突拍子もなさすぎて「うーん」と首をかしげざるを得ない部分がたくさんありますね(笑)。物語が進むにつれて、リンチに対してはだんだん愛着がわいてくると思うんですが、ケインのことは知れば知るほど嫌いになってくる (笑)。ただ、リンチに関しても、基本的には気のいいヤツではあるんですが、たまに記憶が飛んでしまって、気づいたら目の前に死体が転がってるという……。2 人とも “アクションゲームのヒーロー像” というところからはかなりかけ離れたところにいる、もう本当に救いようのない “悪” なんですよ。ほかの色々なゲームのように「悪いけど本当はヒーローだった!」ってことは一切ありません (笑)。
――ゲーム中にはどんなステージが用意されていますか? 彼らは、傭兵組織である ”The 7” にいわれるがまま、追われる身になりながらもお金のために世界各国で無茶なことをするんですが、その中で日本を舞台にしたステージも登場します。実際に開発チームのスタッフが日本に取材に来て作っているので、現在の日本の市街地、街の景観や空気感といった雰囲気を非常によく再現していて。ビルの配置や看板はそれこそ、こんなのあったっけ? というめちゃくちゃな感じではあるんですけど、それが面白くもあり、パラレルワールドみたいで楽しいですよ。
――ゲームを有利に進めるコツなどはありますか? ゲームの中盤以降で最大 4 人の仲間が味方にいる状態でミッションを進めていくことができるようになります。仲間に指示を出してコントロールしながら、遮蔽物に隠れての銃撃戦がメインになってくるのですが、けっこうその仲間たちがタフで頼もしいんです。最初のうちはどうしてもついつい自分で頑張りすぎちゃうんですけど、仲間を活用して戦うと、かなりラクになりますよ。実は、自分で 1 回も銃を撃たないでステージをクリアするっていう実績も用意されています (笑)。

――日本版では、どこまで日本語化されているのですか? 物語に関わる部分は全体的に行っていますが、今回、ポイントとなるのは、ボイスもフルローカライズしているというところです。本作は「シネマティックシューター」と謳っているのですが、吹き替えをしたことで、より映画らしさという部分が強まったと思っています。声優さんは、ケイン役を主にブルース・ウィリスの吹き替えなどで活躍していらっしゃる内田直哉さん、リンチ役を『スタートレック』シリーズのほか、昔から洋画の吹き替えなどで活躍されている麦人さんにお願いしました。もともと、僕自身、テレビシリーズの海外ドラマや、テレビの洋画劇場とか、いわゆる吹き替えされた海外の作品をたくさん見ていて、小さいときから大好きなんです。だから、声優さんの人選に関しても非常に自然に「あっ!是非あの方にお願いしてみたい」というところでキャスティングできました。
――マルチプレイ モードとして用意されている「フラジールアライアンス」のコンセプトをお教えください。 「フラジールアライアンス」は、ケインとリンチ抜きで作られたマルチプレイのゲームで、『ケイン&リンチ: デッドメン』のマルチプレイモードというよりは別個のゲームとして扱ってもよいかと思います。『ケイン&リンチ: デッドメン』のシングルプレイでは、ケインとリンチ、2 人の “不安定な関係”、”復讐” と ”裏切り” という 3つのテーマが軸になっていて、「フラジールアライアンス」も、その言葉が示す通り、いつ壊れるかわからない関係を意味しています。「ストーリー」と「フラジールアライアンス」の2 つのゲームの登場人物やシステムなどは別々なんですが、コンセプトは互いにリンクしあっていて、同じテーマを扱っているんです。大ざっぱにいうと、テーマにもなっている ”復讐” と ”裏切り” を上手くできた人が勝つ、というゲームです。

「フラジールアライアンス」プレイ ムービー  高|低
――どんな遊び方ができるんでしょうか?。 通常であれば、チームに分かれて、せいので戦い合うというものが多い中で、このゲームは最初、プレイヤー全員が強盗サイドから始まるんです。大人の「けいどろ」といってもよいかもしれないですね。倒された人は、今度は鬼になって、倒す側にまわる。その中で、生き残ってお金を持って帰ることが目的なのですが、たとえばAが10万ドル、Bが2万ドル持って帰ったとしたら、平等に山分けで 6 万ドルずつの報酬になってしまう。だから、勝つためには、最後に裏切って報酬独り占めという方法が一番効率がいいのですが、やっぱりそれをみんな狙うから、どこで、どういう行動をとるかが頭の使いどころ。同じメンバーで何ラウンド同じステージ遊んでも、絶対に同じ展開にはならないゲームですね。 僕が最近ハマっている作戦の 1 つは、スタート地点で、みんなが走って行くのを見送りながら、ごみ箱の裏でずっとしゃがんでいるんです。そうすると、途中で敵に倒される人が出てきたり、裏切る人が出てきたりするので、人数が減ってきたな~っていうときに、脱出地点に行って待つ。そこで、最終的に生き残ってホクホクで走ってきた人を倒して、金品を奪い取るという……かなり汚いやり口ですけど (笑)。でもそういうことが何度か続くと、ふいに開始 2、3 分後に隠れているところを発見されたりするんですよね。そのときの気まずさとかも面白いですよ。「……そこで何してるの?」みたいな。仲良くさっきまで歩いてた人といつ決裂するんだろうという緊張感がかなり新鮮ですね。今までオンラインでのシューターに慣れている方も、初めてオンライン対戦をしたときのようにドキドキすると思います。

――ユーザーの皆さんに、メッセージをどうぞ この作品は、海外版の時点でもハードボイルドでとても面白いゲームなのですが、日本語の吹き替えでさらにいいものになったと自負しておりますので、ぜひ遊んでいただきたいと思います。マルチプレイでは、Xbox 360 版はボイスチャット機能対応になっていますので、どんどんフレンドやいろんな人たちと遊んでみてください。僕は発売日からオンラインにいますし、ユーザーの皆さんと直接対決できる機会も設けたいと思っています。ぜひ、一緒に遊びましょう!
ケイン&リンチ: デッドメン ゲーム概要 元傭兵“ケイン”と、妻殺しの“リンチ”。 2人の死刑囚を乗せた護送車は処刑場に向かって走行をしていた。突如としてその護送車は襲撃を受け、ケインとリンチは外界に解放される。 実は彼らを救出したのは、全滅したと思われていた裏の傭兵組織“The 7”のメンバーだった。 彼らは組織を壊滅に追い込んでしまった裏切り者ケインの妻と娘を人質に取り、自分たちの命令に従うよう脅迫する。 一方、リンチは“The 7”のメンバーになることと引き換えに、ケインの監視とサポートの役割を任されることになる。 お互いを忌み嫌う 2 人、両者の関係は緊迫していた。 ただ、"盗品を取り戻す"という共通の目的に向かって行動を共にする。 ゲーム詳細情報はこちら |