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傷ついた戦士の傷を癒すヌル温泉『ビューティフル塊魂』

株式会社バンダイナムコゲームス
ビューティフル塊魂 制作ディレクター
森脇 淳 氏


【経歴】
1988 年、ナムコにゲームデザイナーとして入社。企画補佐など長い修行を経て、91 年メガドライブ『レッスルボール」を企画、開発。以降、各種ハードで硬軟さまざまなゲームを担当。05 年 PSP「僕の私の塊魂」からカタマリチームに参加。07 年 Xbox 360「ビューテルフル塊魂」にディレクターとして参加。

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――タイトルに「ビューティフル」とつけた理由をお教えください。

まずシリーズ第 1 作目の『塊魂』があって、『みんな大好き塊魂』、『僕の私の塊魂』と続いてきた中で、タイトルのリズムを変えたいという気持ちがあったんです。以前からちょっと使いたかった言葉ではあったんですが、“ビューティフル” って、非常にいい言葉なんですよね。でも、いい言葉なのにゲームのタイトルとしてはなかなか使いにくい。ただこの『塊魂』なら使ってもおかしくないんじゃないかなと。このゲームの登場キャラクターである「王様」にすごく似合う言葉だなと思ったところもあります。



――ジャンルも、あまり聞きなれない「ロマンス & ビューティー」となっていますが……。

これは、プロデューサーが考えてくれたんですけど……直訳したら、”恋愛と美人” ですからね。正直、最初は何を言ってるのかなあと (笑)。意味合いとしてはいわゆる「男のロマン」に近いかな。このゲームの重要人物である「王様」自体が、とてもロマンチックな人なので、そんな王様が支配する世界の中で遊ばせてもらうという意味が込められているのだと思います。実際、ゲームがあらかた出来上がった時点で「さあ、このゲームにどういうジャンル名をつけようか」という感じで考えたわけではなくて、「何が一番面白いかな~」と、本当にイメージでつけたものなんです。いろんなゲームがある中で、ロマンスだとかビューティフルだとかなかなかつかないですよね (笑)。


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まぁ、ぶっちゃけた話が、世間のみなさんに「これ、なんなんだろう?」って感じで気にしてもらえたら、それでいいんですけどね。



――いい意味での適当さというか、漂うユルい空気が、この作品の魅力のひとつだと思うのですが、開発のときにもそのあたりは意識されているのですか?

してます! というか、そういった “空気感” を 1 番意識して作っているんです。通常はゲームを作る際の基本として、まずプレイする人に何をするのか、どう遊ぶのかわかってもらうために、細かい部分をきっちり説明しなければならないという考え方があります。ただ、『塊魂』の場合はちょっと違っていて。開発スタッフは、それぞれこれまでもいくつもゲームを作って「ゲームはこう作るべき」というものがしっかり頭にある中でやってきているんですが、『塊魂』では、あえてユーザーをちょっと突き放している部分があるんです。

たとえば、ステージの最初の画面で王様が出てきて、「これくらいの時間でこれくらいの大きさにしなさい」っていう。普通なら、「5 分間で 1 メートルにしてください」という説明テキストにするべきなんですが、このゲームはそうじゃないんです。画面にはよく見るとちゃんと目指すべき大きさの指示は出ているんですが、それをわざわざ最初に説明したりはしない。「この人、面白いし興味あるけど、べったり付き合うのはちょっとな~」って感覚があるでしょう。そこで、いつでもバイバイっていえるような “いい距離感” というか。そういった心地よさをこのゲームでは出したいなと思っているんです。だから、ここでこのボタンを押したらこういうことができますよっていうのは極力、分かりにくくしています (笑)。いや、もちろん、あまりにもわからないのではダメですけど。僕たち、普通に作ったらすごく親切な作りにしてしまうので、ちょっと距離感を持って、『塊魂』ならではの空気感を大切にするというところは、毎回、意識しながらやっていますね。



――これまでのシリーズと違う点は?

ハイビジョン対応で高画質になり、画面も非常にビューティフルになっています。文字や画面のいろいろな 2D の表示も、普通のテレビでもすごくクッキリと見えるんです。「あ、こんなに違うのか」というくらい。1画面に表示されるモノの数も大増量しているので、巻き込んで塊を大きくしていく爽快感もパワーアップしていると思います。

ゲームシステムは基本的には同じなんですが、今回、新たに「ツマミグイ」というルールを用意しました。これは簡単にいうとタイムトライアル、「できるだけ早くこのくらいの塊を作りなさい」というものです。これでオンラインのランキングにチャレンジしていただくのもいいのですが、通常モードのように時間の制限がないので、ここのステージはどんな背景なのかな、とか、どんなモノが置いてあるのかな、と、ボーっと眺めるだけでも楽しめると思いますよ。



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モノの配置を担当している者が、もうずっとこのゲームに関わってくれているベテランなんですが、今回もかなり遊んでくれています。よくあるのが、道路にクルマがずーっと走っている中で、急にクルマじゃないモノ、たとえば象だとか牛が走っている。でもそんなのは序の口で、今回、”コンビネーション” って僕らは呼んでいるんですが、組み合わせの妙といえるようなモノが多いんです。何か乗り物に乗っかっている動物、とか、何かをくわえて飛んでいる鳥、とか。あとは、人でも、肩車をしていたり、柔道をしていたり、「何やってるの? この人たち」っていう団体芸がけっこうあります (笑)。通常のモードなら、一瞬ちらっと見て「え、何コレ」ってぐるっと巻き込むっていう感じになると思うんですが、気になるからもう 1 回見てみたいっていう人は、「ツマミグイ」や、クリア後に完全時間無制限でできる「エターナル」で、こんなバカなことやってるのか~というのを見ていただけたら嬉しいです。



――シリーズファンに嬉しい仕掛けはありますか?

今回、いつもプレイヤーが操作する「王子」や「メイツ」に命令を出す、「王様」を転がすことができます。王様が転がされながら「次はコレを巻き込んで、次はコレ」というように、いちいちリクエストしてくるというステージを用意しています。最初は、おまけのボーナスステージのつもりでいたんですが、そうとうボリュームの大きいステージになってしまって (笑)。モノを巻き込んでいくと、最初は赤ちゃんだった王様がだんだん成長していくので、その成長ぶりにも注目してください。



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――オンラインではどんなお楽しみがありますか?

そうですね、対戦では、ロックオンしてダッシュするっていうシンプルな操作さえ覚えていただければ、あとはもう簡単です。オンラインというと基本的にはゲームの上手な人が集まってきて、強い人が勝つようになっていると思うんですが、このゲームでは必ずしもそうではない。たとえば、もし 1 人勝ちしているような人がいれば、寄ってたかってダッシュでドーンってぶつかって、バラバラになったところをみんなで拾っていったりということもできますし。ラスト何秒で一発逆転っていう、「最終問題に答えた人には 1 万ポイント!」みたいなテレビのバラエティ番組的なノリで遊んでいただけると思います。また、採点時に、王様ボーナスというものもあります。ゲーム終了後に、王様が気まぐれで特別賞としてボーナスをくれるんです。その基準も「1 回もダッシュしなかった」とか「誰にもぶつからなかった」とか、いろいろあるんですが、このボーナスが入ることによって、たとえば 3 位だった人が、結果的に 1 位の人よりたくさん得点のクッキーをもらえたということになったりする。こんなふうに、あまりゲームが上手じゃないという人にも勝機があるのが特長です。

また、今回、『塊魂』ならではのいろいろなランキングを用意しています。その中で、これはランキングともちょっと違うんですが、「みんなで作ろう塊魂」というものがあります。それぞれのユーザーが作った塊を、全部合わせていったらどんな大きさになるんだろう、という意味のないことを思いついて (笑)。じゃあオンラインで、世界中のユーザーの塊を 1 個にしたらどのくらいの大きさになるか実際にやってみようということになりました。


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――オンラインの待機ロビーにも楽しい仕掛けが用意されているそうですね。

はい、「遊星」と呼んでいるのですが、ここも相当力が入っています。対戦ももちろん楽しんでほしいですが、『塊魂』としては、対戦以外にももっと面白いことをやりたいよねというところがあって。ボタンを押しながらそこにいる動物に触っていくと、どんどん自分のところについてきて行列ができるとか、足跡で落書きができるとか。特にどうというほどでもないんだけど絵的にすごく可愛かったり、というようなちょっとした仕掛けがたくさんあるんです。何種類あるかは……たくさんありすぎて忘れちゃいました。



――最後に、メッセージをどうぞ。

Xbox 360 のユーザーの皆さんは、いつも厳しい戦場で勝ち抜いてきた方が多いのではないかと思いますが、負けが許されないそんな戦士の皆さんも、傷つき疲れた心をこのゲームで癒してもらえればいいなと。負けてもそんなにイヤな気分にならないように作ってありますから (笑)。対戦モードで、熱く戦ってもらってもいいんですけど、ロビーの遊星では熱くなりようがないので、そんなぬるま湯に 1 度つかってみるのもいいんじゃないかと思います。どちらが上手かを競って切磋琢磨するゲームではないので、のんびりとした雰囲気のゲームはないかな、と待っていた人や、たまにはちょっと息抜きしたいなっていう人はぜひプレイしてみてほしいですね。疲れた人はここの温泉にきてください (笑)。

また、今回は、本編のゲーム以外で遊べる部分を、本当にたくさん入れられるだけ入れました。どれもこれも説明するほどのものじゃないんです。「なんだ、こんなことなの~」っていうくらいのことなんですが、でも見つけたらちょっと嬉しいという。よかったらそういうものも見つけてみてくださいね。



ビューティフル塊魂

塊を転がして、色々なモノを巻き込んで、巻き込んで・・・ どんどん大きくしていくゲーム! 超簡単操作!直感で遊べちゃう! 誰でも楽しめるゲームです。

最初は小さかった塊を・・コツコツと小さなモノから巻き込んで大きく!大きくしていきましょう!最後は銀河系サイズまでに!?

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