『Swarm』
発売元:Ignition Entertainment, Ltd
ジャンル:アクション & アドベンチャー, キャラクター アクション
ゲーム レーティング:CERO C - 15 才以上対象
発売日:2011/03/23
希望小売価格: 400 MSP
いかにミスをするかが重要テクニック !?
分かると一気にハマる個性派アクション
『Swarm』
気づけばこの「Xbox LIVE アーケード発掘隊」も 3 年目に突入。いまや埋もれるどころかパッケージソフト以上の存在感を放つ XBLA ゲームは珍しくなく、独自の人気シリーズも増え続けている。そこで記念すべき (?) 50 本目のおすすめとなる今回は、筆者が個人的にシリーズ化 (続編または新しいゲーム追加コンテンツ) を希望するお気に入りのタイトルを 2 本、紹介してみたい。
1 本目は『Swarm』。青い小人の群れ (スウォーマイト) をひとまとめに操作して危険だらけのステージを駆け抜け、"目標スコア以上でのゴール" を目指すスクロールアクションゲームである。
最大 50 匹から成る小人の群れは、移動中いつでも密集 / 散開が可能。小さくかたまってトラップをかわしたり、タワー状に積み重なって高所のアイテムを取ったりといった集団アクションが楽しい……と書くとそれほど珍しくないアクションパズルのようにも聞こえるが、本作が個性的なのは、それが非常にスピーディーなジャンプアクションゲームであるという点だ。
そのカギとなるのは、ダッシュ (密集移動中に密集解除) とクラッシュ (密集移動中かダッシュ中に左トリガー)。自在にくり出せるようになるには若干の慣れが必要だが、「グイっとためて、パッと走らせる」操作感はクセになる気持ちよさで、周囲の物を壊しまくり、飛び散るアイテムをかき集めながらの猛進は爽快のひと言。アバウトな群体によるタイトなスコアアタック ―― そんなミスマッチとも思える新鮮な楽しさこそ、本作ならではの個性であり大きな魅力だ。
ステージ上には危険なエリアやトラップが満載。となると、ふつうはいかに犠牲を出さずに進むか……と考えがちだが、本作の場合はさにあらず。50 匹のうち 1 匹でも生き残っていればノープロブレム。それどころか「犠牲を出すほど (スコアの) コンボ倍率がアップする」という点が最大のポイントだ。
本作では、チェックポイントごとに現在のコンボ倍率に応じたスコアが加算されるため、目標スコア (ステージクリアー条件) 以上を達成するには「どれだけコンボ倍率を高く、長く維持しながらチェックポイントを通過していけるか」が勝負となる。
小人たちが愛らしくない風貌でよかった。あえて崖際を走って一部を奈落に突き落とし、炎を飛び越えた際にわざと後尾を引っかけて丸焦げにし、意図的に電流にかすって感電させ……と、(コンボタイマーを止めないように) 随時、適量 (笑) ずつ犠牲を差し出しながら突き進み、コンボ倍率を上げた状態でチェックポイント通過 → 大量スコアを獲得しよう。減らした分の小人は道中の復活ポイントで補充し、それをまた犠牲にしていくことで、さらに倍率アップ、ドン!
身を削るほどに、全滅 (=ミス) のリスクと大量スコア獲得のチャンス (リターン) が高まる熱いシステム。慣れてきたら、各ステージのスタート地点後方にある崖まで下がって好きなだけ数を減らし、コンボカウンターに投資してからスコアアタックに挑戦していくのもおすすめだ。
当初は若干のボリューム不足が気になったが、価格が 400 MSPへと改定された現在ではコストパフォーマンス的にも申し分なし。小粒 (いろいろな意味で) ながらも唯一無二の楽しさを宿した『Swarm』、ぜひ一度ご賞味あれ。
『Undertow』
発売元:Microsoft Studios
ジャンル:アクション & アドベンチャー
ゲーム レーティング:CERO B - 12 才以上対象
発売日:2009/12/08
希望小売価格: 800 MSP
スケール感が魅力の海中大戦
第 5 章以降もとことん希望 !
『Undertow』
キーワードは "スケール感"。何かと粗削りな部分も多いが、個人的には妙に好きな 1 本である。
まずは、映像的なスケール感。本作は 2 本のスティックで移動と攻撃を行う全方向シューティングだが、広い海 (ステージ) とちっぽけな人類 (プレイヤーユニット) という対比がおもしろく、多数の小さなユニットが入り乱れて戦ったり、海に沈んだロンドンの街やアトランティス遺跡の中をさっそうと泳ぎ回るビジュアルには独特のロマンがある。
全 4 タイプの操作ユニットは拠点 (コントロールポイント) で切り替えられる (方向ボタンで選択→ A ボタン) が、筆者が使うのは高速タイプの戦闘艇一択。常時、素早くブースト移動しながら中距離攻撃したり、狭い出入り口で弾幕を張ってちくちくと敵を迎撃。HD の大画面で涼しげな海中を見ながら、好きなゲーム音楽などを BGM に黙々と、なかば作業的に敵の総数を減らしていくトランスプレイがお気に入りのスタイルだ。
コンテンツとしてのスケール感も印象深い。まだまだ簡素なダウンロードゲームが主流だった時代 (4年半前) にいち早く Unreal Engine 3 を採用し、パッケージソフトに迫るリッチなグラフィックを実現。きらめく閃光や水中爆発といったエフェクトなどは、いま見ても充分に魅力的だ。
しかも、XBLA 専用のオリジナル新作である。キャンペーンモードの音声付きデモなども、当時のダウンロードゲームとしては豪華だったと記憶している。ちなみにこの "リッチな XBLA" というコンセプトは、同じスタジオが開発した次作『Shadow Complex』で真の結実を見せ、当時の『Undertow』ファン (というか筆者) を大いに喜ばせたことも付記しておきたい (笑)。
最後は物語的なスケール感について。(以下、ストーリー内容に関するネタバレを含むため、避けたい方はご注意ください。)
本作のキャンペーンは全 3 章から成り、章ごとに新たな敵対勢力が登場 → 次章ではその新勢力のほうを操作して、さらに新たな勢力と戦う……といった数珠つなぎのような構成が特徴。英国海軍、海底人、古代人、さらには海の底で眠っていたエイリアン……と、終末の海中世界を舞台に話の規模が大きくなっていく流れで、続きの第 4 章『Undertow - Path of the Elect』(400 MSP) もゲーム追加コンテンツとして配信されている。こちらも慣例に従い、前章で敵だったエイリアン (海中を貫くビーム兵器! ) を操ってさらなる新勢力と戦うわけだが、その相手となるのが日本語を話し、人型パワードスーツを引き連れたロボット大国ニッポン! 風の勢力なのだから日本のファンとしては見逃せない。
ジュブナイルに SF、ジャパニーズアニメと、雑多に好きなモノ (?) を投入しながらどんどん風呂敷を広げていく様が楽しい『Undertow』ワールド。パワードスーツで戦えるはずの第 5 章を待ち続けて早 4 年以上経つが、引き続き全力で支持していきたい (笑)。
| 【プロフィール】 遠藤 栄慧 フリーのライターときどきエディター。元ファミ通 Xbox 編集者。 日夜、必要以上に Xbox LIVE アーケード (XBLA) のゲームをプレイしている XBLA 大好きゲーマー。 |

