2160-2200
初期紛争時代:
人類史上、この時代は、太陽系におけるさまざまな政府や派閥間で熾烈な紛争が絶えなかった。歴史的に重要な意味を持つ紛争としては、木星の月作戦、レインフォレスト戦争、火星における一連の衝突などが挙げられる。
地球上では人口過剰が進み、政治的な不安が増すにつれて、数々の新しい政治運動が起こった。この時代で最も注目すべき反体制運動は、「コスロフ主義」と「フリーデン運動」だろう。コスロフ主義、すなわち新共産主義の強硬派ウラジミール コスロフの支持者たちは、共産主義の輝かしい時代への回帰と、特に軌道上施設や地球外植民星における、企業および資本主義者の影響の排除を目指していた。
一方、フリーデン運動はファシズムの復活であり、木星の植民地に根付いた反コスロフ主義から生じたものだった( 主に、統一ドイツ共和国の企業が支援し、しばしばコスロフ主義者の「労働者改革運動」が目の敵とされた) 。「フリーデン」とは「平和」を意味する。彼らは、「大地の圧政者」を排除してこそ初めて平和を手に入れることができると信じていた。

2164
惑星間戦争:
この頃、国連軍が大規模な軍備拡張を開始し、これが人類史上初の本格的な惑星間戦争へとつながった。火星への海兵隊員の配備が成功すると、新兵募集が促進され、さらには宣伝戦術が用いられたことで、UNSC (United Nations Space Command: 国連宇宙司令部) 軍はその規模を大幅に拡大した。UNSC 軍は、地球上でコスロフ主義勢力とフリーデン勢力を撃破し、その後、計画的かつ集中的に太陽系内のさまざまな惑星に散在する残党の処分を開始した。こうした数々の局地的な紛争が終結した結果、反乱分子勢力はいずれも統合された絶大な軍事力を誇る国連軍の前に敗れ去った。
2170
人口膨張期:
この年、これまでの紛争を期に統一地球政府が樹立。新政府は、今度はそれほど顕著ではないにしても深刻な脅威、つまり人口過剰と、戦うべき敵がいない大規模な軍隊の存在意義という、新たな問題への対処を迫られることとなった。
紛争終結後の大規模な人口増加による人口過剰と、レインフォレスト戦争による破壊と飢饉の影響で、人類の経済は地球規模で危機的な状況を迎えていた。
2291
超光速移動 (FTL) 黎明期:
機密研究に従事していた研究者、物理学者、数学者のグループが、遠く離れた惑星間の移動を可能にする「ショー フジカワ超光速エンジン」の開発に成功。この新型エンジンにより、人類は初めて「スリップストリーム」( または「スリップスペース」) と呼ばれる時空間トンネルを経由しての惑星間航行を実現させた。スリップスペースは、物理法則が通常とは異なる空間であり、相対論的なマイナス要因を伴うことなく超光速移動を可能にする。超光速移動は瞬間的に完了するものではなく、通常「ショートジャンプ」で 2 ヶ月、「ロングジャンプ」では半年以上に及ぶこともある。
ショー フジカワ超光速エンジンは、共鳴フィールドを発生させる。この共鳴フィールドがスリップストリームの異質な物理現象と組み合わさると、惑星間移動の劇的な時間短縮が可能になる。しかし、科学者たちは、スリップストリーム内において時間の流れに奇妙な「不均一性」があることに気づいた。惑星間の移動時間がなぜ一定でないかについてはいまだ解明されていないが、多くの科学者は、スリップストリーム内に「渦」または「流れ」があるために、一般的に 5 ~10 パーセントの移動時間の誤差が生じるのだと理論付けている。しかし、この時間的な不均一性は、軍の戦術家や戦略家にとって、むしろありがたいものとなっている。なぜなら、誤差が生じることにより、正確な時間計算に基づいた敵の攻撃を回避できるためだ。

2310
第一波:
地球政府が史上初のコロニーシップを公開し、多くの乗船志願者が集まった。人口過剰により地球環境はさらに悪化し、植民地への移住が魅力的な選択肢となったのだ。
反乱分子勢力の壊滅により、資金と資源を浪費する だけの存在となっていた、大規模 ( かつ多大なコストのかか る) 護衛艦隊を有効活用するため、すべてのコロニーシップには軍部の人員と護衛艦が配備された。
この時期の超光速航行は、まだ技術が確立されたばかりでコストが高かったため、植民地移住者および軍部の人員が、厳しい肉体的および精神的テストの実質的な被験者となった。理論上、最も資格のある民間人と兵士だけが、「近隣」の惑星に移住することができたのだ。こうして、銀河系内周植民星群、つまりインナーコロニーが誕生した。

2362
オデッセイ:
2362 年 1 月1 日、コロニーシップ艦隊の指揮艦オデッセイが、軍隊とテラフォーミング機材( 惑星を人類が居住可能な環境に改造するための装置) を乗せ、新世界の植民地化の先陣を切って出発した。これが、太陽系外への人類進出の記念すべき第一波となった。
2390
インナーコロニー:
2390 年までに、銀河系内周植民星群の環境改造に対する本格的な取り組みが開始された。さまざまなテラフォーミングの段階にある人類の住む世界が 210 箇所に形成され、人類が支配する宇宙領域全体にわたって人口が一定に保たれるようになった。
2468
ハーベスト:
この年、UNSC 軍の スキッドブラドニール艦により、惑星ハーベストの植民星化が確立された。このコロニーシップは、やがて解体されて建造資材として使用され、その動力炉は首都ウトガルズへの電力供給に転用された。
2473
UNSC スピリット オブ ファイア:
この年、UNSC 軍属輸送艦 スピリット オブ ファイア CFV-88 が建造された。フェニックス クラスのコロニーシップで、後に戦艦へと改造されることとなる。

2490
アウターコロニーの誕生:
人類の外宇宙への進出はハイペースで進み、2490 年までに人類は銀河のオリオン全体にわたって( 比較的住みやすい状態の惑星拠点から、辺境の小さな居住地に至るまで) 800 以上の世界を築くまでに至った。未知なる宇宙への進出はとどまるところを知らず、アウターコロニー( 銀河系外周植民星群地) から供給される原料資源に大きく依存しつつも、インナーコロニー( 銀河系内周植民星群) が人類の政治的、経済的な拠点となっていった。
この時期に、惑星リーチ ( エリダヌス座 イプシロン星の軌道上にあり、地球への玄関口と呼ばれる惑星) が、UNSC 海軍本部および訓練学校としての役割を果たすようになった。リーチは戦艦やコロニーシップの主要製造地であると同時に、秘密部隊や特殊部隊の訓練場でもあった。

2520
スピリット オブ ファイア の 改修:
この年、UNSC 軍属輸送艦 スピリット オブ ファイアは、MAC ガンの搭載を含む数々の改造を施され、コロニーシップから戦艦へと生まれ変わった。
2525
2 月 3 日 ハーベスト:
ハーベストの軌道プラットフォームが、長距離レーダーで未知の物質から成る謎の物体と接触。その直後、ハーベストとの連絡が途絶える。
2525
4 月 20 日 アルゴ:
ハーベストとの通信途絶の原因を調査するため、植民地軍事政権が偵察艇アルゴを派遣。アルゴは、4 月 20 日にハーベスト星系に到着したが、スリップストリームを脱した旨の短い通信を最後に消息を絶つ。
2525
10 月 7 日 遭遇:

” おまえたちの破滅は神の思し召しだ... そして 我々は神の使いなのだ”
艦隊司令部は現地調査のため、ベレディ艦長率いる駆逐艦ヘラクレスと、フリゲート艦アラビアおよびボストークで構成された艦隊を派遣。艦隊は10 月 7 日にハーベスト星系に到達した。
しかし、その時点ですでにハーベストの地表は見るも無残に破壊され、300 万人規模の人口を有していたこの惑星に生存者の影は皆無だった。この時、惑星軌道上で未知のエイリアンシップが検知され、ベレディ艦長が交信を試みようとした途端、攻撃を仕掛けてきた。彼らが人類の言葉で明確に伝えてきたメッセージはこうだった- 「おまえたちの破滅は神の思し召しだ... そして 我々は神の使いなのだ」
ボストークおよびアラビアはなす術もなく撃沈され、ヘラクレスのみが辛くも星系から脱出したが、戦闘中に受けた損傷のため、リーチへの帰還には数週間の時間を要した。
2525
11 月 1 日 戦争:
UNSC は厳戒態勢を敷いた。 プレストン コール中将は、ハーベスト星系を奪還し、この新たなる脅威に立ち向かうため、人類史上最大規模の艦隊を動員した。
また、この新たなる敵の脅威に対抗する手段として、SPARTAN-II プロジェクトが極秘裏に加速することとなった。
2531
ハーベストの戦い:
コール中将の艦隊は、惑星ハーベストを壊滅させたエイリアンの戦艦と交戦を開始し、自軍の 2/3 という多大な犠牲を払いながらも、 見事に勝利を収めた。 最後の最後で、戦術的なひらめきにより戦況が覆ったのだ。地球に戻り、提督に昇進したコールは、銀河系外の辺境に点在する多くの植民星が襲撃され、いずこも生存者が皆無であることを知る。これ以上の侵略を食い止めるため、コール提督は自ら艦隊を指揮しエイリアン軍に立ち向かい、アウターコロニー全域にわたる大規模な地上戦および艦隊戦が始まった。ある地上戦で、UNSC 軍は敵エイリアン 1 体の捕獲に成功し、尋問により初めて彼らが自らを「コヴナント」と称していることが判明した。
2535
アウターコロニーの虐殺:

4 年の歳月にわたり、コール提督はその優秀な指導力や卓越した戦術を持ってしても、厳しい戦いを強いられた。戦力の差は歴然だった。艦隊戦におけるコヴナント軍による人類側の犠牲者数は、UNSC 軍が倒したコヴナント兵の 4 倍以上にも及んだ。
2535 年 11 月までには、事実上すべてのアウターコロニーが壊滅し、軍事命令により「コール議定書」が採択された。その趣旨は、人類のいかなる宇宙船もコヴナント軍に地球の位置を知らせてはならない、というものであり、以後、たとえ撤退を余儀なくされる場合であっても、地球へ向けての直接航行は厳禁となった。それは最悪の場合ブラインドジャンプ、つまり適切な航路計算を省いた、ランダムな座標設定によるスリップスペースへの突入をも意味していた。
さらに、そのブラインドジャンプすら不可能で、かつ敵によるシップ占領が不可避と判断された場合、艦長には自艦の自爆が義務付けられた。加えて、同様の理由からシップに搭載された高性能の AI データコアがコヴナントの手に落ちることも避けなくてはならため、万一の場合にはシップの艦載AI の隔離または破壊も必須と定められた。
2536 ~2552
インナーコロニーの攻防戦:
コヴナント軍が銀河系内に怒涛のごとく押し寄せてきた。数年のうちに、戦争はある一定のパターンを呈するようになった。つまり、UNSC 軍が甚大な犠牲のうえに局地戦、それも主に地上戦で辛勝を収めるものの、宇宙空間での戦闘はコヴナント軍の一方的な圧勝が続き、やがて人類の植民星は次々と陥落していった。
2552
ヘイロー:

ついにコヴナント軍は惑星リーチに到達し、地球最後の主要軍事拠点が陥落した。満身創痍の戦艦オータムは、極秘の特殊機甲部隊プロジェクト SPARTAN-II (MJOLNIR アサルト アーマーに身を包んだスーパーソルジャー) の唯一の生存者を乗せ、リーチから辛くも脱出した。
今や戦闘可能なスパルタンは彼一人しか残っていなかった。コール議定書に従い、戦艦オータムの司令官ジェイコブ キース艦長は、コヴナント艦隊を地球から遠ざけるため、ブラインドジャンプを図る。
スリップスペースを抜けたときには、オータムは地球から遠く離れた、星図にも載っていない未知の星系に迷い込んでいた。やがて彼らは、惑星サイズのリング型建造物「ヘイロー」付近で、コヴナント艦隊と再会を果たすこととなる。