Search:
My Xbox
タイトル情報
Fable™

開発元: Big Blue Box/Lionhead Studios

発売元: マイクロソフト

Fable™

ジャンル: RPG

発売日 : 2005/03/17

本体: Xbox 360 でも遊べます

¥6,800

オフライン プレイヤー数 : 1

Dolby Digital (5.1 ch)

ハイビジョン D2 (480p)

ソフトレビュー「No.2」

 


異世界の暮らしを満喫しようぜ!


 ピーター・モリニューって知ってます?


気合いの入っている 20 代後半ゲーマーならば、ピーター・モリニューという名前に聞き覚えがあるはずだ。かつて“神になって戦争する”というゲームを作り出し、その斬新さで一躍名を馳せた、類い希なるゲームデザイナーである。
彼が作るゲームは独創性に富んでおり、毎回々々、今まで見たことも聞いたこともないようなゲームを世に送り出している。しかも、どれも秀作揃いというのだから、その才能たるや恐るべしである。
だがここ数年、彼の名前をとんと聞かなかった (もしかしたら筆者の情報収集不足だけだったかもしれないが)。もう引退してしまったのかな、なんて少し寂しく感じていたところ、「ピーター・モリニューが Xbox で新作 RPG を作成中」というニュースが飛び込んできて、嬉しさと同時に軽い驚きを感じたことを記憶している。
そのタイトルこそ、Fable™である。自分の選択次第で、善も悪も楽しめてしまうという、モリニュー節が全開の本作を、ついに日本語版で遊べる日が来たのだ。


 画面の中に“世界”がある!


なにはともあれ、モリニュー氏、“善と悪”というテーマと“自由度”に関してはかなりこだわりがあるようで、過去にも「ダンジョンの王となってモンスターを育成し、探索に来た勇者を倒す」ゲームや、「動物のような家来が、育て方によって善にも悪にも傾く」といったゲームを作成していたことは、RPG ファンならば、周知のことだと思う。
だが筆者は、それ以上に「ガッチリとした世界観を構築するのが上手い」ということを、以前から感じていた。細部までしっかり設定が作り込まれており、ほんの些細なことからでも、そのゲームの“世界”を体感できてしまう。Fable をプレイして、最初に惹かれたのは、まさにその点だったのである。

多くの RPG において、村や街などに住む人々は、こちらからアクションを起こさないかぎり基本的に無干渉だ。移動も適当にウロウロしているだけ。
だが、本作の村の住民は全然違う。超アグレッシヴ。まず、自分が話しかけなくても、他のキャラクターと何かしゃべっている。その会話の内容も、実際に音声として聞こえてくるのだ。つまり、村に入っただけで、周囲の人々の話し声が聞こえてくるので、「俺は村に居るぜ」感をビシバシ感じられるのだ。

たとえば、見あたらない夫にいらついている奥さんの場合。夫はちょっと離れた場所で浮気をしているのだが、そのことを奥さんに告げ口すると「あの野郎~!」なんてことを叫びながら、その場所に向かって猛烈にダッシュ。その後、現場に近づくだけで、もんのすごい夫婦喧嘩の声が聞こえてきたりするのである。
さらに、夜の酒場に行くと、仕事を終えた村人達が一杯引っかけている光景にお目にかかれる。しかも、ただ酒を飲んでいるだけではなく、「ビールをおくれ」「ビール一杯ちょうだい!」「ビールにしよう」と注文している声が、ひっきりなしに聞こえてくる。本作の登場人物達は、ただ主人公にメッセージを伝えるために存在しているのではなく、「そこで生活している」ことを感じさせる、類い希な存在として、そこにいるのである。ただ、全員がビールしか注文しなかった時には、「もっとワインとか飲めよ!」と思わず突っ込んでしまったが……。


 自由気ままにレベルアップ!


本作は、基本的には「ギルドでクエストを受け、それをクリアする」ということを繰り返すことで、ゲームが進行する。クエストとは依頼のことで、たとえば「果樹園が襲われているので助ける」や「商人をある場所まで護衛して連れていく」といった内容。いかにも駆け出しの冒険者が請け負うような内容で、庶民的なシナリオが大好きな筆者としてはかなり満足。

クエスト中に敵を倒したり、クエストをクリアすると経験値がもらえ、それを使って主人公をどんどん強化していくことができるのだが、この時、どの能力値を上昇させるかを自分で決定できることに注目したい。近接戦闘が好きな人の場合なら力や素早さといったパラメータを集中的に伸ばすという、好みに合わせてキャラを育てていけるのが、かなり楽しい。「2 回目のプレイ時には、攻撃のウィル (魔法のこと) を集中的に育ててみよう」なんて、まだ 1 回もクリアしていないのに、次の育成プランなんかも立てたくなってしまうのだ。

ここまで書いてきて気づいた方もいるかもしれないが、本作は他の海外産 RPG の多くと同じように、TTRPG (テーブルトーク RPG、紙と鉛筆とダイスで遊ぶ RPG の祖先) の影響をかなり受けている。今まで海外 RPG を遊んだことが無く、さらに「TTRPG もプレイしたことがないよ」という人にとっては、“自由度の高さ”と“作品中の主人公になりきれる”という TTRPG らしさは、かなり新鮮さを感じるのではないだろうか。

「善と悪、どちらの道も歩める」という特徴が大きく前面に出された本作。そのシステムも大変面白いのだが、筆者にとっては、上でも述べたような「その世界の中に没頭できる」という点を高く評価したい。ご大層な勇者の子孫じゃなく、「(英雄という設定だけど) 一般の冒険者」として、この世界の暮らしを一緒に共有してみませんか?

そうそう、本作は他人のプレイの様子を聞くのもかなり面白い。「酒を飲みまくってゲーゲー吐いてたらモラルが下がった!」とか「村人を見かけるたび、必ず 1 回だけパンチをくらわしている」という、自分が考えもつかなかった爆笑プレイを聞けるのも、本作の楽しみ方の 1 つだと思う。



【Writing : 板東 篤】

【筆者紹介】
ゲーム歴がそろそろ 20 年を突破したかもしれない、ゲームバカライター。春先は花粉症に悩まされ、今も涙と鼻水がてんこもり状態。本作でも森のマップに突入するのを少しためらったとか。



ソフトレビュー「No.1」へ


© 2004-2005 Lionhead Studios Limited. Lionhead, the Lionhead logo, the Big Blue Box Studios logo and Fable are registered trademarks owned by Lionhead Studios Limited. All rights reserved. Game designed by Lionhead Studios Limited in conjunction with Big Blue Box Studios Limited. © 2005 Microsoft Corporation. All rights reserved. Microsoft, Xbox, the Xbox logos, Xbox Live, and the Xbox Live logo are either registered trademarks or trademarks of Microsoft Corporation in the U.S. and/or other countries.

©2008 Microsoft Corporation. All Rights Reserved