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プラチナコレクション
製品情報
ブルードラゴン™

開発元: ミストウォーカー/アートゥーン

発売元: マイクロソフト株式会社

ブルードラゴン™

ジャンル: RPG

発売日: 2007/11/01

本体: Xbox 360

プラチナコレクション

Xbox 360 専用

メーカー希望小売価格: ¥2,940
(税込)

CERO A - 全年齢対象
ゲーム レーティング: CERO A - 全年齢対象

オフライン プレイヤー数 : 1

Dolby Digital

ハイビジョン D4 (720p)

タイトル情報項目についてのご説明
only on Xbox
関連リンク
ブルードラゴン 公式サイト
はじめよう!RPG
公式携帯サイト
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ソフトレビュー No.1

 

懐かしくて新しい匂い=少年マンガ的魅力のあかし

 

坂口博信氏×鳥山明氏の化学反応は予想以上


ミストウォーカー 坂口博信氏と、漫画家 鳥山明氏がタッグを組んで、新しいゲームを開発している……。そのニュースを聞いてから、本作 「ブルードラゴン(TM) 」を心待ちにしていたユーザーは、かなり多いのではないだろうか。普段ゲームをプレイしない人から「あの TV で CM やっているヤツ、すごいね。Xbox 360 なんでしょ」と話しかけられたくらいだから、その一般の認知度たるや、想像に難くない。両氏の知名度、人気度たるや恐るべしだ。

鳴り物入りで登場した ブルードラゴン だが、やはりその魅力はスゴイ。もう既にプレイした人ならわかってくれると思うが、登場するキャラクターの持つ存在感がハンパではないのだ。主人公シュウをはじめとする登場人物は、鳥山明氏の手によるデザイン独特の、ヤンチャでオチャメな雰囲気をかもしだしている。しかも、それだけでは表現できない何かがある。
本作をプレイしていると、彼らに妙な親近感を覚え、不思議と懐かしさを感じてしまう。その謎を解き明かす鍵は、このゲームを支配する世界観にあった。Xbox 360 の中心的なユーザー層は20代後半から30代。筆者はまさしくこのユーザー層にぴったり当てはまる世代。そこで思い出してみてほしい。われわれが子供のころ、夢中になったものがあっただろう。そう、本作の世界で展開されているのは、まさに "少年マンガ" の世界なのだ。筆者は、本作から感じた少年マンガ的な 3 つの要素を抽出してみた。では、早速それらを分析してみよう。

 

オトコノコは "戦い" と "不思議な力" と "友情" が大好きです


まず 1 つ目の要素は "戦い" である。人は皆、戦う理由を求めてさまよい、それが見つかったとき、心の奥底にあるチャクラが開放されるのだ(と信じて止まないのが、われわれ 30 代という生き物なのである)。主人公シュウたちが住むタタという名の小さな村は、毎年紫の雲と共に現れる地鮫というモンスタに、村を破壊されている。「コイツはオレが倒す!」と誓った日から、冒険は始まるのだ。

2 つ目は "不思議な力"。人知を超えたところにその魅力がある。本作に登場する不思議な力は、2 種類ある。1つは「滅亡した古代文明」。発達しきった文明が滅びた跡ほど、冒険心をかき立てられるものはない。この世界の住民は、自然と共に生きる素朴な人たちであり、機械の文明は、かなり過去の遺産としてしか存在していない。その謎を解き明かすだけでも、ワクワクするではないか! もう1つは、本作のタイトルにもなっている、青い影だ。主人公たちは、光る玉を飲み込んだことで、自らの心を反映した青い影を戦闘に使えるようになった。しかし、なぜ影が戦ってくれるのか? 戦闘以外にはなぜ登場しないのか? その謎は、本作の隠れたテーマとなっているようである。

3 つ目は "友情" だ。力を押し付けるのは暴力であり、思いやりを含んだ強さは優しさである。そんなことをトツトツと語るかのように、主人公たちは "仲間であること" と "仲間に加えること" を、まるで空気を吸うかのごとく自然に振舞う。

こうして 3 つの要素を並べてみると、夢中になって読んだマンガのタイトルが次々と脳裏をかすめる。

この感覚は、懐古的であるのに、なぜかちょっと新しい。

 

楽しませる瞬間を待ち構える、演出の数々


オープニング画面が表示されたとき、おや、と思った人は多かったのではないだろうか。ブルードラゴンのロゴマークが表示されているわけでもなく、美しいグラフィックが展開されるわけでもない。ただひたすら真っ白な画面に浮かぶ START の文字。さぁ、どんな世界が待っているのだろう、と楽しみに電源を入れた人たちのあらゆる想像力を駆使させることができる色、白で埋め尽くしたニクイ演出。そしてそれは、ゲームをスタートさせると共に上手に消化するのである。

白い世界が徐々にはっきりしだし、映し出されるのは主人公シュウが岩の上で昼寝をしているシーン。英字のクレジットが流れ始め、これからイベント ムービーが始まるのか、と思ったら、左スティックを使ってシュウを動かせることにビックリ。岩の間などを A ボタンで調べてみると、ゴールドやアイテムなどを拾うことができる。いきなりゲームがスタートしてしまったことに面食らっていると、今度はカメラがどんどん引いて、シュウの村の全景が一望できるように。村は細かいところまで描き込まれており、Xbox 360 の描画能力をこれでもかと見せ付けてくれる。カメラが引いてしまったため小さくなったシュウは、この状態でもプレイヤーの左スティックで操作できる。そして、16:9 の横に広い画面には、鳥山明氏直筆の "BRUE DRAGON" というタイトル ロゴが大きく表示されるのだ――。

ああ、これは坂口博信氏のお家芸ではないか! 坂口氏はこれまでにも、ゲームを途中までプレイするとタイトル画面が表示される、という演出手法を使ってきた。昔も今も変わることなく、人を驚かせ、楽しませるのが好きな御仁だ。その飽くなきサービス精神が健在であることに、まず感激。まるで基本に立ち返るかのように、過去の作品と同じ演出を用いたことに、本作にかける坂口氏の意気込みが見て取れる。力が入っているんだなぁ、これは期待できるぞ、と、ファンの 1人としてうれしくなってしまう。
このサービス精神は、途切れることなくエンディングまで続くのだ。徹夜してでもゲームを続けたくなる人が大量発生することだろう。

 

ところでお気づき? もう1つのお楽しみ要素


RPG は物語を楽しむゲームだ。しかし、中にはテーマを絞って臨むやり込みプレイを好む人もいるだろう。そういう人にとって楽しみな要素が多数用意されているのが、本作の魅力だ。

特に戦闘に関するシステム周りは、楽しめる要素を大量にちりばめており、戦闘のみを繰り返し遊んでいても満足できるほどのボリュームを誇っている。これをこのレビュー内で解説していたら、倍以上の文章量になってしまうので、詳しくは後のレビュアーに譲るとしよう。

マップ上の木や岩といった、何気ない背景に見えるアイテムを調べると、ゴールドやアイテム、経験値を入手できるのも面白い。思わずマップ中のをすべて A ボタンを押してチェックしたくなる。ときに重要なアイテムが手に入ることもあるので、気を抜けない。

そうして調べたなかで得られるもののうち、ちょっと気になる存在がメダルだ。実はセーブデータには、現在所持しているメダルの枚数が表示されている。このメダルはいったいなんなのか、詳しい内容はまだわからないが、きっとかなり冒険の手助けになる要素になるのではないか、と踏んでいる。もしそうだとしたら……マップ探索は本当に気が抜けないものになる。

あっ、Xbox 360 らしい、と思った要素が1つ。それは、実績ロックの存在だ。レース ゲームなどでは、ある一定以上のタイムを出すなどすれば、実績が解除される。実績ロックを解除できたことは自動的にオンラインで公開されるため、そのゲームをどこまでやり込んだのかを自慢することができる、というしくみだ。しかし ブルードラゴン は RPG である。にもかかわらず、実績ロックがしっかりと用意されているのだ。これまでの RPG だと、どこまでプレイしたか、を表す実績が多かった。そのため、ゲームをクリアした人は、自然とすべての実績を解除できてしまう。他の人の実績を見ても、「あ、クリアしたのだな」くらいのことしかわからない。

しかし、本作の実績ロックはそんなものではない。ゲーム冒頭で、主人公たちはロボットの大群に襲われそうになるのだが、このときボタンを連打して扉を閉じるというミニゲーム的なイベントが発生する。このロボットたちが越えてくる前に扉を閉じることができれば、なんと実績ロックが解除されるのである。同じシーンとはいえ、扉を閉め切れずに何度もロボットと戦うことになってしまった人もいることだろう。しかしロボットが襲ってくれるより早く扉を閉めることができた人は、ミニゲームに近いその実績を残すことで、他の人とは違うストーリーを歩んだことを証明することができるのだ。

これまでの RPG は、基本的に 1 人で遊ぶものだった。人がプレイしている内容など、気にもとめなかったことだろう。しかし、本作は違う。他の人がどのように遊んでいるか、どのような実績を解除できたか、を気にしながらプレイできるのだ。これは、Xbox 360 の持つ機能を上手に活用した、見事な遊び方ではないだろうか。

 

音楽を含めたクラフトワークシップに浸ろう


最後になるが、クレイ アニメのように動き回る鳥山明氏のキャラクターたちにも注目したい。なかなか 3D で描かれることのなかった氏のキャラクターだが、本作にて立体的な肉付けをされても魅力的に動き回ることが証明された。原画のすばらしさ、3D グラフィック職人の腕の良さ、の両方に恵まれた結果だろう。

また、坂口氏と常にタッグを組んできた、幻想的な BGM を得意とする植松伸夫氏の音楽にも注目したい。特にボス戦では、あの世界を代表するヘヴィメタルバンド、ディープパープルでボーカルを務めたイアン ギランが BGM に登場!! 彼の白熱のシャウトが炸裂する「エタニティー(Eternity)」という歌が流れるのだ。RPG というジャンルに一定の固定概念を持ち合わせている人は、この音楽の選び方に度肝を抜かれるかもしれない。賛否両論分かれるかもしれないが、筆者は個人的にこういう遊び心が好きだ。実際にプレイして確かめてみてもらいたい。

これら職人芸に加え、細かいところまで楽しませる工夫を惜しまない坂口博信氏の演出が光を放つ。まさに生粋のクラフトワークが心胆こめて作り上げた、極上のエンタテインメントがここに堂々と登場した。身も心もドップリと浸って楽しんでみてほしい。

 


【Writing 】

小城由都


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